マリアの宣教者フランシスコ修道会 日本セクター

ブエン カミーノ (Buen Camino): 良い旅を!

先日、家族訪問のために韓国の実家に行ってきました。数年ぶりの家族訪問でしたので、私がいない間に、新しい家族(甥)も生まれていましたし、久しぶりに食べる懐かしい 母の手料理もおいしかったです。家族とリラックスした時間を過ごすことができました。家族訪問も終わりに近づいていたころ、テレビで新しく始まった番組を見ました。

この 番組の舞台は、スペインでした。ご存知のようにスペインには、サンティアゴという有名な巡礼地があります。サンティアゴの大聖堂には、イエスの十二使徒の一人であるヤコブのお墓があります。サンティアゴはヤコブのスペイン語表記だそうです。

ある伝説によると、戦場のスペイン軍の前に使徒ヤコブが突然現れ、イスラム勢力との戦闘を勝利に導いたと言われています。これをきっかけに、使徒ヤコブのお墓があるサンティアゴ大聖堂までの800Kmの道のりを歩いて巡礼するようになったそうです。今まで、サンティアゴ巡礼について聞いてはいましたが、この番組を見て私も詳しく知ることができました。

さて、番組の話に戻ると、このサンティアゴ巡礼道の途中で、三人の韓国人の俳優が宿屋をし、巡礼道を歩く人たちに、おいしい食べ物と快適なお部屋を提供していました。旅をする人の中には、初めて巡礼に来た人もいるし、何度も来ている人もいました。友達と一緒に来ても、それぞれのペースを見つけて別々に歩く人もいるし、一人で来ても、巡礼の途中で知り合った年齢や国籍も異なる人と友達になって一緒に歩く人もいました。各自が様々な理由で巡礼に来ていました。彼らがこの宿屋で休みながら話すのを聞いてみると、一様に「歩きながら単純になった。」とか「自分を見つける時間だった。」と言っていました。日常生活で経験する困難から少し離れ、いくつかの解決策を見つけるために巡礼に来たけれど、結局今現在の自分を振り返ることができ、単純さを感じたことに感謝した時間だったということでした。

単純さ。聖母マリアも単純さの道を歩まれました。これから来る将来を心配せずに、その日その日を「お言葉どおり、この身になりますように。」(ルカ1:38)と応答し単純に神様のみ旨に一生を委ねられました。

私たち一人ひとりは、どんな巡礼の道を歩いていますか?

神様が用意された道の上に、重い荷物を少しずつ捨てながら、それぞれのペースで歩み、様々な人に出会ったり、体験したりして、一日一日を単純さと謙遜な心で生きていくなら、もっと主の御心を感じる生活にならないかな、と考えています。

ブエン カミーノ(Buen Camino): 良い旅を!

(Sr. J.K)