マリアの宣教者フランシスコ修道会 日本セクター

窓辺のいのち

ひょんなことでヒヤシンスの球根を手に入れました。規格外れのいくつかの球根は、芽が出始めているものもあり、形も大小バラバラ。その中から一つだけ手に触れたものを選びました。水栽培をしたいと思いましたが、適期は10月~12月。すでに時期を逃していました。それでも、なんとかなるだろうと水栽培のために瓶の口に細工を施してから水を入れ、それらしい形で球根をセットしました。

ところが、翌朝見てみると球根の一部が腐って茶色くなっているではありませんか。一晩にして腐った球根を見てとても悲しくなりました。それでも全部が腐ったわけではないので、外側の皮を外し、悪くなってふやけた部分を丁寧に剥いて、半ば裸ん坊にしてお世話をはじめました。すると次第に根っこを伸ばし始め、水の中に美しい根が広がっていきました。今はほんの少し覗いていた緑の部分が成長しはじめ、だいぶヒヤシンスらしくなってきました。花が咲くところまで成長するかどうか、まだ分かりませんが私の心を楽しませてくれています。

球根の成長を見守りながら、神さまのいつくしみを思いました。神さまの御手の中で、日々成長し変えられていく…。やさしい陽の光を浴びながら、ほんの少しずつ大きくなる緑。水を求めてのびゆく根っこ。捨てられてもおかしくない規格外れの球根に宿った命。今日も明るく窓辺を飾っています。

A.M.O