マリアの宣教者フランシスコ修道会 日本セクター

心の耳が遠い?

先日「有期誓願者」といって、修練期を終えて「初誓願」を宣立後、「終生誓願」という生涯に
わたる奉献までの概ね6年の期間を過ごしている若手の姉妹たちと養成担当者が
研修のために集まりました。有期誓願の期間は、本会の場合は一人ひとり必要な養成が
異なるので各人で異なりますが、「6年」というと小学校1年生が、6年生になるだけの時間・・・
そう思うと長いですね。実際はあっという間に過ぎてゆくように思います。

さて、ある日の食卓で、一人の姉妹にどうも話が伝わらない?!当の本人も「耳が遠くなったのかしら?」と複雑な表情。そこへある姉妹が一言、「心の耳が遠いんじゃない?」と。
なるほど・・・と皆、妙に納得。それぞれに自分たちのことを反省したのでした。

「心の耳」の遠さが年齢を問わないように、若くても「霊的な老人」にはなり得るようです。
現代の神秘家であるモーリス・ズンデルによると、霊的な面での老人の特徴として、
「過去から離れたくない」、「毎日の新しさを受け入れることを望まない」、「世界が自分の今
いる場所にとどまってくれないことを苦々しく思っている」などが挙げられています。
幼子のようになりなさい、というみことばが意味するのは、幼稚であることをすすめるものではなく、自分の中に閉じこもる段階は「幼稚」であるとズンデルは言っています。

神は永遠に若い方です。神は毎日、私たちのいのちを新たに生まれさせて下さいます。
その神に心を開き、みことばであるイエスに近づいて永遠に若い神の息吹を感じることが、
霊的な若さを保つ秘訣かもしれませんね。 (Sr. H)